歯科衛生士 1月
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ポイント外科手術時におけるスムーズなアシスタントワークのために下田 裕子水上歯科クリニック・歯科衛生士「歯科衛生士業務」と聞くと、TBI、スケーリング、SRPなどを思い浮かべますよね。しかしアシスタントワークも、歯科衛生士の大事な業務です。「アシスタントワークは新人歯科衛生士が行うものだ」と勘違いしがちですが、実はとても奥が深く、どんなに経験年数を重ねても多くのことに気づかされます。私は、日々のアシスタントワークのおかげで、接遇やアシスタントワークにおける“先読み”技術(図1)の習得、外科手術時のアシスタントのヒントを得ることができました。この“先読み”はアシスタントワークにとって非常に重要なもので、“先読み”をすることで治療を円滑に進行することができます。特に外科手術は普段の歯科診療と違い、観血処置であり長い時間をともないます。ですから、円滑な外科手術の進行のアシストで患者さんや術者の疲労、精神的ストレスをも軽減できるのではと思っています。本連載では4回にわたって、外科手術時のアシスタントワークにおける“先読み”をステップ別にお伝えします。第1ステップで“先読み”するのは、「患者さんの不安」です。第1ステップ患者さんの不安を“先読み”!~不安な気持ちを理解しよう~はじめに●外科手術の手順をあらかじめ理解しておく●標準化された術式の流れの中で、次に行われることを先読みする● 進行形で行われている手技から次の展開や起こる可能性のある偶発症や突発的事象を予測し、それに対して準備する●患者さんの不安や疑問を“先読み”して汲み取る●“先読み”を次の行動やケアにつなげる図1 外科手術時のアシスタントワークにおける“先読み”。ステージ別連載 初級ステージ44 歯科衛生士 Vol. 35 No. 1/2011

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