歯科衛生士 2012年4月
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PART 2困った・どうしようへの対応困った・どうしようへの対応ヒント集ヒント集興味を示さない患者さん話が長い患者さん患者さんを観察し、関心のありそうなことから導入する意識づけとフォーカシングで!12効果的な効果的な対応対応効果的な効果的な対応対応であっても勝手に歯ブラシをしてしまうという行動は、話を聞かされるよりも、実践したいという欲求があることが考えられます。こうした患者さんの多くは、コントロールされることを嫌がり、回りくどい言い回しも嫌います。患者さんのモチベーションを高めようと、一生懸命こちらのペースにもっていこうとすればするほど、患者さんは遠ざかってしまいがちです。■ ■ ■効果的な対応としては、患者さんを観察し、関心のあることを探り、焦点をそれらに当て会話を始めると、こちらの話にも耳を傾けてくれるようになります。たとえば、勝手に歯ブラシを患者さんの行動分析をとおして考えましょう。“予約日には来院する”ことから、口腔内ケアに関心がないというわけではありません。また、話の途中し始めたなら、そのまま見守ります(観察)。いつまでも磨き続けることはありませんから、患者さんが歯ブラシを止めたときのタイミングで「いかがですか? やりにくいところなどありましたか?」と質問してみます(患者さんの関心あることを探る)。「この歯は、そうやって(勧められた方法で)磨いてみたら血が出てきたよ」と患者さんが返答してくれたら、「よく気づかれましたね!そこは……(説明に入る)」と、患者さんの関心事に焦点を当てた会話を進めていきます。無関心だった患者さんも自ら興味を持ったことには耳を傾けるようになり、自然にこちらのペースになびいてくれるでしょう。 予約日には来院してくるものの、こちらが話をしていても目を合わせようともしない患者さん。TBIでは「うんうんうん」と軽く返事はするが、説明を聞いている様子はなく、途中で勝手に歯ブラシを始めてしまう始末です。このような患者さんには、どのような対応が望ましいのでしょうか?患者さんのパーソナリティを考えますと、人と接することが好きで友好的、対人関係の中では気持ちを重視するタイプです。そのため、こちらの事務的な対応を誰よりも冷たく感じるのがこの患者さんです。患者さんが楽しく話している途中で「はい、それではお口を開けてください」と、事務的に打ち切ろうとすると、患者さんは不満を抱きます。■ ■ ■こんな患者さんには次のような対応が効果的です。 診療をスムーズに進めるには、予約時刻を厳守し、限られた時間の中で効率よく業務を行っていきたいものです。しかし、話しだすと止まらない患者さん、世間話にまで話題が展開していく患者さん、こんな患者さんが入ると一気に流れが変わってしまう……そんな経験をしたことはありませんか? では、効果的な対応を考えていきましょう。THE JOURNAL OF DENTAL HYGIENIST 23

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