歯科衛生士 8月
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まずはこれをおさえておこう!今は元気な高齢患者さんにこれから待ち 人生50年時代の医療は、「一生の終わり近く」の「一時期」に罹患するかもしれない「1つの疾患」への対応が中心であり、患者さんは「治るか」か「死ぬ」かのどちらかでした。そのため、医療の目標は「疾患を治すこと」でした。しかし現在は、「一生の間」に「何度も」「複数の疾患」に罹老年歯周病学特集患し、完治しないまま病院を出る高齢者が増えています。しかも、その後在宅に戻る人もいれば、施設や回復期病院(リハ病院)など、これまでと違って多様な環境で生活する高齢者が多くなっています(図1)。 皆さんの歯科医院に来院する高齢患者さんにおいて、今今まで来院していた高齢患者さんが病院・ 高齢患者さんの場合、成人とは違い、病気や転倒などささいな変化によってその後の生活環境が大きく変わってしまいます。まずは、その実際を見てみましょう。図1 現在の高齢者がたどる生活環境のサークル加齢にともない、自宅で生活していた高齢者は、急性期病院→回復期病院(リハ病院)→施設→自宅という輪を何周も繰り返す。以前までと違い、さまざまなバックグラウンドをもっている高齢者が増えていることを意味する。DH基本知識 これだけはおさえておきたい元気に歯科医院に通っていた高齢患者さん病気転倒などの事故または64歯科衛生士 Vol.38 August 2014

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