歯科衛生士 9月
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部分床義歯の患者さんの口腔管理歯歯科科衛衛生生士士のの腕腕ののみみせせどどこころろ!!欠損歯ができたところに補綴装置を入れる壊れたり汚れたりした不良補綴装置をそのまま放置する歯周組織への負担が増えるため、残存歯の炎症につながる残存歯周囲に骨吸収が起き、欠損歯となる悪循環細見洋泰 Hiroyasu Hosomi細見デンタルクリニック歯科医師柏迫博恵 Hiroe Kashizako細見デンタルクリニック歯科衛生士 歯が喪失して欠損歯列になると、咀嚼機能障害が生じます。歯がない分、歯ブラシが届きやすく、かえって口腔内を清潔に保てると思う方もいるかもしれませんが、実際の口腔内は部分的な欠損により、咀嚼運動時の食物の流れがスムーズにいかなくなって自浄作用が減少し、清潔な状態を必ずしも保てなくなります。つまり、歯列欠損のある口腔内は、実はとても汚れやすいのです。 また、そこに適正な欠損補綴が行われていなければ、残存歯への咬合力負担が増大し、歯周組織に負担過重を与え、結果的に歯槽骨の吸収につながるという悪循環が起こります。いうまでもなく、それが新たな歯牙欠損の原因をつくり出していきます。 そう考えると、部分床義歯装着患者さんに対しては、歯科衛生士による定期的な清掃、補綴物の口腔管理が、それ以上の歯牙欠損を生ませないためにも、また補綴物をなるべく長持ちさせるためにも大変重要になってきます。 本稿では、部分床義歯装着患者さんの口腔管理に必要なノウハウをまとめます。ABCOVER20特集41歯科衛生士 Vol.38 September 2014

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