歯科衛生士 9月
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人からスタートしよう!はじめの一歩高橋 治Osamu Takahashi高橋矯正歯科クリニック歯科医師高橋未哉子Miyako Takahashi高橋矯正歯科クリニック歯科衛生士 左のマンガは、読者の皆さんにも思いあたる節があるのではないでしょうか。 MFTというと、ポンと舌打ちをしたり、スティック(舌圧子)で舌を押したりする訓練を思い浮かべる方が多いと思います。これらは基礎訓練に分類されますが、MFTの一部でしかありません。MFTの訓練には、基礎訓練に加え、咀嚼・嚥下の訓練、安静時における口唇や舌の位置を正しくする訓練などがあり、必要に応じて発音、呼吸、習癖、姿勢などにもアプローチしていきます。 これらの訓練のうち、もっとも地味で継続が困難なものが、基礎訓練です。腕立て伏せや腹筋運動を毎日やるようにと言われているようなものだからです。比較的長くMFTに取り組んでいる私たちでも、基礎訓練を患者さんに続けてもらうことは容易ではありません。さまざまな工夫をしつつ、なんとか続けてもらうように導く努力をしているというのが現状です。 「正しく食べる」を重視したMFTから導入しよう! 初めてMFTを導入する際には、基礎訓練から始めるよりも、日常生活で必ず行われる動作である咀嚼・嚥下の訓練、すなわち「正しく食べる」訓練から始めるとよいでしょう。患者さんにとっても指導者にとっても理解しやすく、継続することも比較的容易です。 MFTのすべてのレッスンのうち咀嚼に関する訓練は、とても大きなウェートを占めています。その点からも、毎日、毎食、「正しく食べる」習慣を身につけることから始めることが推奨されます。だから……29歯科衛生士 Vol.38 September 2014

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