歯科衛生士 5月
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Illustration:大橋明子、飛田 敏OVER20特集歯周外科を望まなかった歯周病患者さんへのSRP安生朝子DH歴:32年小林明子DT歴:38年、DH歴:18年品田和美DH歴:37年あなたの臨床力を上げるベテラン講師陣!詳しいプロフィールは2015年1月号特集をcheck! 今月の症例は、広汎型中等度慢性歯周炎と診断された患者さんです。全顎的に水平的骨吸収が進み、4mm以上の歯周ポケットも全体の32%、臼歯部に6~9mmにわたるポケットが存在していました。盲目下ではキュレットの到達の難しい5mm以上のポケットが多いことから、通常なら、歯周基本治療を行って、再評価した後、歯科衛生士によるSRPのみでは限界のある部位に歯周外科が行われる可能性の高い症例ともいえます。 しかしながら、この患者さんは全身的問題として、甲状腺機能低下症の発病があります。この疾患は、無気力や脱力感が強くなることが特徴として見られるため、できるだけ大きな治療は避けたい希望があり、外科治療も拒否される応答でした。このような症例こそ、実は歯科衛生士のSRPの力量が問われます。 どうすれば私たちが患者さんの歯周病の改善に力を発揮できるか。それには、どんなことに配慮してSRPを行っていくべきか。この症例を通して学んでいきましょう。今月の症例は、歯周基本治療により歯周病を改善できた症例です。―その目標の置き方と施術のかんどころ―歯科衛生士 May 2015 vol.3946

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