歯科衛生士 2015年6月
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[症例提供]丸山理香さん横田歯科医院・DH歴9年目今回の症例提供者は、この人!クレーター状の歯肉に悩んでいます 経験年数9年のうち4年間は、アシスタントワーク中心の医院にいました。ですので、歯科衛生士業務にきちんと従事し始めたのは、横田歯科医院に勤めてからで、5年目になります。 今回担当した症例で私が悩まされたのが、クレーター状の歯肉です。クレーター状の歯肉を呈してしまうのは、どういう条件がある時なのでしょうか。また、このような歯肉はブラッシングなどで改善させることはできるのでしょうか。そして、歯肉の治癒形態を予想する際には、どのような視点をもっておくべきなのでしょうか。これらについて、ベテラン歯科衛生士の皆さまのご意見を聞かせてください。今回、丸山さんが提示してくださった症例は、歯肉が術後どのような形態で治癒してくるか予測することがTBIやSRPをするうえで大切だということを学べる症例です。 歯周治療後、炎症などによって腫脹、退縮した歯肉は、すべて元の形態に戻るわけではありません。個々の患者さんの歯周病の進行度や歯列に左右されるからです。そのため、歯科衛生士は術前に歯槽骨と歯肉の関係を見て、歯肉の形態をどこまで回復できるのかを予測し、歯肉の治癒を邪魔しないような清掃器具を選んだり、それを使用するタイミングを考えたりして、患者さんに歯肉の形態がどこまで回復するかをあらかじめお伝えしておくことが必要です。 丸山さんの症例を通して、歯肉の治癒形態の予測における目の付け所を学びましょう。今回の症例は、歯肉の性状やエックス線写真から、歯肉の治癒形態を読んで施術し、患者さんに説明することが必要な症例です。安生朝子DH歴:32年小林明子DT歴:38年、DH歴:18年品田和美DH歴:37年あなたの臨床力を上げるベテラン講師陣!詳しいプロフィールは2015年1月号特集をcheck!51歯科衛生士 June 2015 vol.39

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