歯科衛生士 2015年10月
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登場人物ガのマン診診療療白畑さん(仮名)今回の患者さん。約12年前に芦屋市内の特養ホームに入所されてきた。1923(大正12)年5月生まれ(初診時80歳)。主病は老人性認知症で、腰椎の圧迫骨折や変形性膝関節症による廃用性筋萎縮が著明。入所後に誤嚥性肺炎を発症したため、入院加療を受け、栄養摂取は胃ろうによる経管栄養管理に移行していた。要介護度5※1。この白畑さんに、もう一度口から食べてもらおうということで、多職種が立ち上がることに。88小野哲嗣 Tetsuji Ono小野歯科浜風診療所 院長小田見也子 Miyako Oda小野歯科浜風診療所 訪問歯科衛生士牛尾さん理学療法士(PT)。シーティングやポジショニングのプロ。村松先生白畑さんが入所する施設の協力医。入所者の健康管理を担っている。空池DHDH歴は約45年。10年前に施設で行った研修会の後、1年余りにわたって施設での口腔ケアをボランティアでしてくれた。現在は施設の嘱託DHとして契約を結び、山元さん同様、若い介護福祉士たちの良き相談相手となっている。西側さん管理栄養士。施設入所者の栄養管理を一手に担う。彼女の作成した栄養・体重管理表(P.81図1)は秀逸。山元さんどこか頼りなく見えるが、芯のある施設看護師。若い介護福祉士たちの良き相談役。小田DH当院の2人の嘱託歯科衛生士の1人。DH歴は約50年で、訪問歯科衛生士としてのキャリアも30年近くある。口腔ケアから嚥下リハビリまでこなすスーパーハイジニスト。小野先生小野歯科浜風診療所の院長。20年以上訪問診療に携わる。今回の施設では、嚥下スーパーバイザーとして白畑さんを取り巻く多職種とかかわっていく。石原さん、矢吹さん、金澤さんお互いに切磋琢磨し合う若き男性介護福祉士たち。口数は少ないが、3人とも施設の入所者に心の中で熱い思いを持ってくれている。※1 要介護度5:最重度の介護を要する状態。具体的には、「生活全般で全面的な介護が必要」「自分の力で食事や排泄ができない」「意志の伝達が困難」「多くの問題行動や理解力の低下がみられることがある」「歩行や両足での立位保持などの動作がほとんどできない」といった状態が挙げられる。75歯科衛生士 October 2015 vol.39

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