歯科衛生士 2015年10月
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宮地英雄Hideo Miyachi北里大学医学部精神科学医師澁谷智明Tomoaki Shibuya日立製作所横浜診療所歯科医師労働衛生コンサルタント和気裕之Hiroyuki Wakeみどり小児歯科院長歯科医師Illustration:中小路ムツヨ 現在わが国では、320万人(40人に1人)が精神疾患で医療機関に通院しています。精神科への受診率を考慮すると、潜在している患者さんはこれ以上に存在することが容易に想像できます。 精神疾患の中でも、特に頻度が高いのが「うつ病」です。うつ病は、生活力の低下につながるだけでなく、自殺との関連も指摘される疾患です。しばしば身体の症状を訴えて内科などを受診することがあり、また、痛みをともなう疾患と合併しやすいとされています。歯科でも、原因の見つからない歯痛や舌痛、また、治療をしても改善しない咬合違和感等の患者さんの背景に、うつ病が隠れていることがあります。 「メインテナンス」として、患者さんと定期的に接点をもてる歯科は、患者さんのうつ病に早期に対応する貴重な機会を持っています。 そこで本特集では、うつ病についての基本情報や、歯科医院に来院する患者さんのうつ病に対応するためのポイントをご紹介します。もしかしたら、あの患者さんは 「うつ」なのかも?ADVANCE特集   病入門歯科だから知っておきたいうつ病はもっとも身近な精神疾患45歯科衛生士 October 2015 vol.39

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