歯科衛生士 2015年12月
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ADVANCE特集&&口腔の 歯科医院で歯科医院で要介護も予防する!要介護も予防する! 要介護状態の人の口腔の健康状態は、自立して生活している人よりも良くないことは以前から知られていました。その主な理由は、要介護状態になるとブラッシングなどの口腔の手入れが自分でできなくなるために、プラークがたまり、やがて歯周病やう蝕になり、ついには歯を失ってしまうからだと考えられていました。もちろんその経路の存在は否定できませんが、近年の研究で注目されてきているのは、口腔の健康状態がその後の認知症や転倒・骨折などの要介護状態となるリスクを高める、つまり「口腔の健康状態の悪化が要介護状態を引き起こす」という経路です。 これは逆に、「口腔の健康状態を良好にすることで、認知症や転倒・骨折などのリスクを下げて、要介護状態となるのを防ぐことができる」とも考えられます。本特集では、この新しい経路について説明し、歯科から健康寿命延伸に貢献できる可能性について探りたいと思います。Illustration:すぎやまえみこ、小笠原久美子データで見る歯科衛生士 December 2015 vol.3964

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