歯科衛生士 2016年5月
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 筆者が初めて問診票に「極低出生体重児」と書かれているのを見たときは、「どうしたらいいんだろう?」と、とても動揺してしまったというのが正直な気持ちです。 いま目の前にいるお子さんはとても元気そうで、他のお子さんと全然変わらないように見えるけれど、そんなに小さく生まれたのだったら、どこかに障害があるのかもしれない。これからの発育も遅れるのかもしれない。うちのような「町の診療所」で診療していいのかな? 大学病院に紹介したほうがいいだろうか? それとも、生まれたときは小さくても、Illustration:根岸美帆プラスα特集低出生体重児 何が違う? どこに気を 医療の進歩により、新生児の死亡率が減少し、低出生体重児のお子さんが歯科医院に訪れることが増えています。医院に初診で来た小児患者さんの保護者から「この子は900gで生まれたんです」と言われたら、あなたはどんなふうに考えますか?出生児の10人に1人!低出生体重児のお子さんが来院。あなたならどうする?いまこんなに元気なのであれば、一般のお子さんとなにも変わらないのかな? 小児歯科専門医としてとても恥ずかしい話なのですが、低出生体重児に関する知識がほとんどなかったために、どんなふうに対応したらよいのか、困ってしまったのです。今村由紀 歯科医師/NPO法人歯ぐくみ代表理事歯科衛生士 May 2016 vol.4072

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