歯科衛生士 2016年12月
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広がる のヒント機能をみIllustration:中小路ムツヨ[前編]口腔機能は全身とともに育まれる(11月号掲載)[後編]歯科医院における発達支援のヒント小石 剛Goh Koishiこいし歯科院長赤井綾美Ayami Akai地域歯科保健分野認定歯科衛生士修士(社会学)高島隆太郎Ryutaro Takashimaタカシマデンタルクリニック院長西川岳儀Takeyoshi Nishikawa西川歯科院長す。赤ちゃんは、母親の胎内にいる間に、食べることや飲み込むことなど、生後1年間に行うすべてのことをすでに練習していますA。そして生まれてすぐにオギャーと声をあげて肺呼吸を開始し、哺乳、離乳食、発音と進んでいきますB。 腹ばいをするなどの中で首が鍛えられ安定しだすと(首のすわり)、離乳食を飲み込む力が備わってきますC。ずりばいやハイハイ、おすわりなどで体が安定し、目と手と口の協調運動が備わってくると、じょうずに手づかみ食べもできるようになってきますD。また、立ち上がるにつれてさらに首図15 発達のステップをしっかり踏むことが大切の部分(咽頭部)が発育し、言葉も発声しやすくじょうずになっていきますE。 これらの発達のステップは重要であり、それによっては結果が変わります(図15)。口腔機能のトラブルには、その機能の前段階での発達のつまづきが隠されています。専門職として予防的な対応を行うにあたっては、トラブルの芽に早く気づき、トラブルが大きくならないうちに軌道修正ができるようになることが大切です。口腔機能がかかわる身体機能の発達身体の発育ハイハイ抱っこラッチオン足底接地+口唇を使った捕食自座位つかまり立ち良い咬合良い姿勢ハイハイ前に座らせるハイハイほとんどなしつかまり立ち悪い姿勢足底接地せず良くない咬合手づかみ食べ手づかみなし55歯科衛生士 December 2016 vol.40

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