歯科衛生士 2017年2月
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プラスα特集歯科でよくみられる感染対策なんでもアルコールで拭く1グローブやマスクを繰り返し使用している3どこでもグローブで触る2感染対策の基本を知らずに口腔ケアを行うことは、何もしないことよりも害 口腔ケアは、肺炎などの感染症に対する予防策の1つとして認識されるようになり、医療、介護の現場において普及してきました。その後押しがあり、病院に入って病棟を回ったり、施設や居宅の患者さんを訪問したりするなど、歯科衛生士が口腔ケアを行う機会が増えてきています。 しかし、その際に感染対策の基本を知らなければ、せっかく口腔ケアを行っても、それは感染の予防ではなく、感染の原因にさえなりえます。実際、口腔ケアが原因とされる院内感染の事例も、過去に報告されています。「やる気のある無知は、何もしないよりもたちが悪い」とも言われます。つまり、口腔ケアを行うときに、感染対策の基本を知らずに多くの患者さんの口腔ケアを行い、他の患者さんに感染を伝播させてしまうことは、何もしないでいることよりも害である、ということです。 このような事態を防ぐために、本特集では、感染対策の中でいちばん基本となる標準予防策をふまえて、歯科でよくみられる間違いや、正しい方法などを解説していきます。P.46へP.48へP.49へ松尾浩一郎 藤田保健衛生大学医学部歯科・歯科医師病院歯科で気づいた歯科のの感染対策歯科衛生士 February 2017 vol.4140

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