歯科衛生士 2017年12月
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先輩から「この設定でやって」と言われたが、理由は知らない。メーカーから「このパワー以上は出さないで」と言われたが、理由は知らない。パワー設定したことがない。(診療台の備え付けで、ダイヤル式によくある)Illustration: 大寺 聡CLINICAL特集そろそろ“ただ当てるだけ”から卒業 の知識福田知恵子 歯科衛生士選択がいい加減だと…… 超音波スケーラー用チップ専門メーカー「錦部製作所」代表取締役・錦部実敬さんにチップ製作者としてその特性を教えていただきながら、超音波スケーラーを使いこなすコツを掘り下げる本特集。前編となる10月号ではチップ選択を中心にお送りしましたが、後編となる本稿では、歯科衛生士臨床におけるパワー選択の考え方をご紹介したいと思います。 皆さんは、忙しい診療のなか、対象物に合わせたパワー選択ができていますでしょうか? 筆者が全国の歯科医院で技術研修を行うなかでは、「パワーの強弱がわからない」「設定を変えたことがない」「パワーをついつい大きくしてしまうことがある」といった声をお聞きします。実際、パワー設定の基準がないままに行っているようすも多くみられます。 しかし、パワーが弱すぎれば効率が悪くなり、クリーニングを行っても時間がむだにかかってしまいますし、逆にパワーが強すぎれば、患者さんに不快な思いをさせることもあります。 医療者として、理由・根拠がなければ、施術してはいけません。それがわからない状態で患者さんの口腔内を触るわけにはいきません。自分たちが使用している機器を知り、特徴を生かして、痛くない施術を患者さんに提供しましょう。パワー選択編パワー選択、どうしていますか?…などなどチップに合わせてパワーを変更したことがない。歯石が取れないから最大にしている。音がうるさい。パワー設定モードの意味を知らなかった。歯科衛生士 December 2017 vol.4188

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