nico 2016年8月
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10HOW? 前ページのグラフをご覧いただき、ただの「歯みがき粉」と「歯みがき剤」の違いを、ご理解をいただけたでしょうか? 歯みがき剤にフッ素が入りはじめた時期と軌を一にしてむし歯罹患率が減るという現象は、日本だけで起きたのではありません。フッ素入りの歯みがき剤が普及しはじめた頃、多くの国々で同様の変化が起こっていることを考えると、フッ素入り歯みがき剤のむし歯予防への貢献の大きさが伺えると思います。 ただ、だからといって、これを使いさえすれば歯みがきはどうでもよいと思われてはちょっと困ります。歯みがきが雑でも、使わないよりは使ったほうがいいのですが、配合成分のポテンシャルを十分に引き出すには、やはり歯みがきは大事だからです。 むし歯とは、プラーク(歯垢)に棲むむし歯菌の出した酸がプラークのなかに溜まり、それに触れた歯が溶けることによってはじまります。プラークが口のなかに堆積していて酸がタップリあると、フッ素の働きでは間に合いませんし、プラークが歯を始終ベッタリと覆っていては、肝心のフッ素が歯に十分に届きません。 また、殺菌剤についても同様です。プラークが分厚く堆積してしまうと、予防の基本はプラーク除去と歯みがき剤。Qフッ素の入った歯みがき剤を使えば、歯みがきが適当でもむし歯予防できますか?A使わないよりは使ったほうがよいですが、ベタベタのプラーク(歯垢)に覆われていては歯みがき剤のすぐれた成分が歯に十分届きません。歯ブラシでプラークをよくこすり落とし、しっかりと成分を歯に届けて歯みがき剤のポテンシャルを引き出しましょう。

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