nico 2017年5月
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イマドキいろいろ図鑑イラスト 佐々木純/みずうちさとみ歯の寿命に「たいした影響はない」と思われがちな詰め物の治療。でも本当は、その歯の将来を左右するとても大事な治療だということ、ご存知ですか? 詰め物がより長持ちすれば、そのぶん治療の繰り返しが避けられます。そうすれば削られる歯質を減らすことができ、その歯の将来の健康にとても有利なのです!福島県開業・いがり歯科医院院長猪狩寛晶経年変化にご用心!みなさんのお口のなかに「詰め物」はありますか? 「はじめての歯科治療が歯の詰め物だった」というかたも多いのではないでしょうか。この特集では、詰め物の治療の大切さを知っていただくために、まずは現在おもにどんな材料が使われているかをご説明し、歯を長期的に守っていくためのアドバイスをお伝えできればと思っています。国内で使われている代表的な詰め物の材料には現在、いくつかの種類があり(→12〜13ページ)、患者さんのご希望や歯の状態に合ったものが選択されています。軟らかめのもの、硬く丈夫なものなど、それぞれに長所と短所があるので、見かけだけでなく、むし歯の大きさ、前歯か奥歯か、噛む力の強さなどを考慮して、材料を選択することがとても重要になります。また、詰め物が毎日使われているうちに、どんなふうに変化していくのかもご覧いただきたいと思います。詰め物の治療は、「詰めたらもう大丈夫」と思われがちですが、本当はそうではありません。どんな道具もいつかは壊れるように、詰め物も、噛む力によってチビたり、欠けたりします。また、周りの歯が傷んで、段差や隙間ができることもあります。治療後は、経過を見守り早めの補修ができるよう、定期的にメインテナンスを受けることが大事です。詰めた歯が元気に長く働き続けてくれるように、私たちといっしょに大切に守っていきましょう。10

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