nico 2017年8月
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Questionうちの子の前歯の生え代わりが遅いので歯科医院で相談したら今度レントゲンを撮りましょうとすすめられました。なぜレントゲンが必要なのですか?Patient余分な歯ができ前歯が生えるのを邪魔していないか、あごの骨のなかで永久歯がうまく育っているかを確認する必要があるからです。あごの骨のなかで起きていることは外側から診てもわからないのでレントゲンを撮ってよく調べてもらいましょう。nswerADoctor子さんの歯がなかなか生え代わらないと、「どうしたのかな?」と心配になりますよね。歯が生える時期には個人差があるとはいえ、一度あご全体を写すレントゲン(パノラマエックス線写真)を撮って調べてもらっておくと安心でしょう。 レントゲン検査でなにごともなければ、「ノンビリ屋の歯なんだな」と安心できます。その後も定期的に診てもらい、生え代わりの様子を見守ってもらえば、さらに安心というもおのです。 ところで、永久歯の生え代わりは、うまくいくのが当たり前だと思いがちですが、じつは意外に油断はできないことが明らかになっています。日本小児歯科学会の調査では、余分な歯があごの骨のなかにでき永久歯がきちんと生えるのを邪魔する「過剰歯」は約30人に1人、永久歯の数が足りない「先天性欠如歯」のお子さんともなると、約10人に1人いるというデータがあるんです。 どちらも先天的なもので、原因は不明ですが、歯が育っていく過程で、永久歯の芽が余分にできたり、できなかったり、途中で育たなくなったりして起きると考えられています。 お子さんのお口に過剰歯や欠如歯などの先天的な問題が見つかると、ショックを受ける親御さんもおられますが、こうしたことは誰にでも起こりうることです。 小児歯科の専門医や、子どもの患者さんの診療に慣れている一般歯科で、治療が必要かどうかを含め、よく相談しましょう。それほどめずらしくないんです。過剰歯と欠如歯あごのなかで歯が余分にでき、ほかの歯が生えるのを邪魔するのが「過剰歯」。歯があごのなかでうまく育たず、歯の本数が少ないのが「先天性欠如歯」。間違った方向に生える「迷子の歯」もときどきあります。12

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