nico 2017年9月
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(厚生労働省 平成16年 保健・衛生行政業務報告[衛生行政報告例]結果[就業医療関係者]の概況より)(19,233件中)納品注文――そもそも「歯科技工所」ってどんなところなんでしょう?陸 歯科技工所というのは、おもに歯科医院から注文を受けて、「歯科技工物」を製作したり、修理・加工したりする場所のことで、全国に約2万件あります。 歯科技工物とは、詰め物や被せ物、入れ歯、ブリッジやインプラント、歯列矯正装置などのことで、簡単にいえば、「患者さんがお口のなかに装着するもの全般」を指します。――働いているのはやはり歯科技工士さんですか?陸 はい。歯科技工士は国家資格で、専門の養成機関で、材料の選択や加工をはじめ、各種歯科技工物製作の専門技術を学んでいます。――歯科医院からはどんなふうに注文がくるんでしょう?陸 たとえば、患者さんが入れ歯をつくることになったとします。すると、患者さんの歯型を歯科医院で取って、「この歯型をもとに、こういう材料で、ピタリとはまる入れ歯をつくってください」と注文がきます。 歯科技工所では、その注文にあわせて入れ歯をつくり、完成したら歯科医院に納品。歯科医院では、その入れ歯を患者さんに試適して、調整を行う。ほかの技工物も流れとしてはだいたいこんな感じですね。院は、懇意にしている歯科技工所をもっていることが多いですね。陸 では、当技工所をご案内しましょう。3階建てで、建物の1、2階が技工作業スペースになっています。――大勢のかたが働いてますね! みなさん歯科技工士なんですか?陸 はい。うちには経理や営業も含め80人余りいますが、製作に携わっている者は皆、歯科技工士の免許を持っています。――80人! 歯科技工所というと、もっとこじんまりとしたものを想像していました。陸 そうですね。実際はそういった歯科技工所のほうが多数です。統計によれば、歯科技工所の約8割は1人で運営されていて、5人以上は4%。弊社のような数十人規模の歯科技工所はめずらしいほうですね。――お仕事はどんな感じで進むんですか?陸 当技工所では、製作工程ごとに担当を決め、分業しています。被せ物や入れ歯をはじめ、毎月、数千件の注文がありますので、データ設計や材料の加工、調整など、各工程に熟達したスタッフが、精度とスピードをもって作業にあたっています。――分業といいますが、歯科技工物ができあがるまでには、どんな工程があるんでしょう?陸 患者さんとしては、やはりそれが気になりますよね。では、38ページからご説明しましょう。歯科技工所ってどんなところ?探検! 歯科技工所歯科医院から注文を受けます。歯科技工所で働く歯科技工士数の割合歯科医院歯科技工所1人77%2人 13%5人以上 4%4人 2%3人 4%――なるほど。陸 歯科医院によっては、歯科医師が自分で歯科技工物をつくったり※、院内の歯科技工士に任せることもあります。ですが、たいていの歯科医※歯科技工物の製作は、歯科医師と歯科技工士にのみ許可されている。36

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