必ず上達 歯冠修復(下)
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第19章臼歯部のテンポラリークラウン(暫間被覆冠)48レジン泥が填塞されたインデックスを素早く確実に圧接する常温重合レジンの練和~圧接2図22a~c ここでは,図20aの模型の下顎第一大臼歯に全部鋳造冠の装着を目的とした支台歯形成を行った(a).この支台歯にごく薄く分離剤(ワセリン)を塗布した後,インデックスに練和したレジン泥を填塞し(b),素早く確実に口腔内に圧接する(c).図23a,b インデックスを撤去するタイミングは,レジン塊がやや硬めの餅状で,探針やハサミで余剰部がトリミング可能な時期が望ましい(a).早すぎると歯冠形態が崩れやすく,遅すぎるとアンダーカットに入った余剰レジンなどで撤去困難になる.このタイミングは常温重合レジンの種類・練和状況,口腔内温度・室温などにより異なるため,取り扱いに習熟しておく必要がある.インデックスの撤去後,余剰なレジンは探針(ハサミ)で除去する(b).インデックス内にレジンクラウンが取り込まれている場合は,変形させないよう注意深く取り出し支台歯に適合させる.口腔内でのインデックス法(直接・間接法)は直接法のレジン塊圧接過程を簡便にし,歯冠形態の再現性を容易にするにすぎない.よって,歯冠外形がある程度再現されたこの段階ではレジンがまだ柔らかく,対合歯との咬合状態が印記されなくてはならない(直接法の作業過程[図7,8]と同様と理解すべきである).レジン泥が填塞されたインデックスを素早く確実に圧接するインデックスを確実に口腔内に戻すためにマーキングを行う図21a~d 本法では,インデックスが確実に口腔内に戻ることが絶対条件である.よって,余剰な印象材は鋭利なナイフでトリミングする(a,b).また,治療対象歯の歯頚部付近に薄く易可動性の印象材が存在する場合にもトリミングしておく(c).その後インデックスを口腔内に試適するが,この際には位置の再現性を確実にするために鉛筆などでインデックス辺縁の位置をマークしておくとよい(d).abcab

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