必ず上達 歯冠修復(下)
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183第27章状況に応じた咬合調整の理論と手技5‐1‐3)①シムストックによる咬頭接触(嵌合)状態の検査図10 検査対象となる個々の歯に8μmの厚みのシムストックを咬合させる.咬頭嵌合を維持させたままシムストックを引き抜き,その際の抵抗状態や引き抜きの可否を観察する.ここでは右側第二小臼歯~右側第二大臼歯の順番で引き抜き試験を行い,右側第二大臼歯のみシムストックが引き抜けなかった.この結果,上下の右側第二大臼歯部分に咬頭嵌合時の過高があることが診断された.下顎上顎図11a~c 図10に対し,咬合紙による観察を行った状態.上下の右側第二大臼歯のみに強い咬合接触が認められ(a,b),シムストックによる引き抜き検査結果と一致した.この場合の咬合調整は,cに示すように,①咬頭頂を若干削合して咬頭高を減ずると同時に,②咬頭をシャープにする,③下顎歯の中心溝を広くして上顎機能咬頭の受け皿を広くする,の3点で行う.5‐1‐3)②咬合紙による観察右側第二小臼歯右側第一大臼歯右側第二大臼歯○抜ける○抜ける×抜けないBL

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