別冊インプラントYEAR BOOK2011現代インプラントの10年とは?
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83Screw-Ventインプラントシステム装着してからの形態修正量が限られるので,プロビジョナルで確認をしておく必要がある.このケースでは,抜歯時の状況の影響なのか,かなり第一大臼歯部の頬側に骨吸収が顕著で,食物の停滞が懸念され,確認した後に,最終上部構造が製作された.2)スクリュー維持上部構造(症例2)症例2は,上顎左側第一臼歯部の単独欠損症例である.本症例では,患者の希望で審美性よりも修理などをしやすい形態にしてほしいとの希望があり,スクリュー維持上部構造を選択した.SwissPlusのゴールドアバットメントを利用しているスクリュー維持は,長期的な経過を考えた場合,上部構造の機械的な問題を生じたとき,すぐに口腔内から除去し,修理,再装着が可能なことは大きな長所である.インプラント治療が成功裏に終了しても,その後の長いメインテナンス期間にいかなるアクシデントが発生するか,予測することは困難である.そうした際に,ラボで対応できるスクリュー維持上部構造は,大きな長所を有するといえよう.セメント維持上部構造を装着した症例(症例1-a~g)症例1-f, g プロビジョナルと最終上部構造.頬舌的に幅径などがほぼ同じに仕上がっていることに注意.症例1-a フィクスチャーレベルでの印象を採り.カスタムアバットメントを製作した.溝があるのは向きを誤らない配慮.症例1-b 口腔内にアバットメントが装着された.症例1-c 最終印象.症例1-d, e 口腔内で印象用コーピングを連結しなかったとき,あるいはクローズドトレー法の印象を行ったときは,プロビジョナルを口腔内で連結する.症例2-d, e 口腔内に装着された上部構造.症例2-a 補綴前のインプラント埋入状態.症例2-b, c 模型上の上部構造.スクリュー維持上部構造を装着した症例(症例2-a~e)

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