HAインプラントインタビュー
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の表面をマイナスにするのはかなり困難でした。白金のコイルをHAインプラントに手作業で巻いて前述の処理をすることで、HA表面をマイナスにすることが可能でしたが、この手法では多数のインプラントに同様の処理をすることは不可能です。動物実験では確かに骨との結合が促進されましたが、技術的な問題でデータにばらつきがあり、処理過程を規格化するのが難しいので、この方法での実用化は困難であると感じました。このような実験をきっかけに、AQBの2ピースのHAインプラントを導入しました。石本 HA表面をマイナスにチャージするのは面白い発想ですね。結局のところカルシウムイオンが表面に吸着しやすくなり、カルシウムイオンがリン酸イオンを引っ張ってきて石灰化物質が析出されやすくなるわけですね。春日井 理由は不明ですが、その可能性は高いと思います。石本 春日井先生はAQBを導入してから何症例くらい担当されたのですか?春日井 20症例くらいです。石本 その結果はどうでしたか?春日井 悪くなかったです。現在はPOIのHAインプラントを上顎で歯槽頂から上顎洞まかすがい・しょうへい1979年東京医科歯科大学卒業、2000年同大学院医歯学総合研究科摂食機能制御学・教授、2004年同大学院医歯学総合研究科インプラント・口腔再生医学分野・教授。バイオインテグレーション学会・会長、日本再生医療学会・理事、日本口腔インプラント学会・広報委員長。第1幕 ×春日井昇平第2幕 ×山道信之第3幕 ×林 揚春9

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