別冊 マイクロデンティストリー YEARBOOK 2011
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102Case Presentation症例1 クラックトゥース患者:40歳,女性 主訴:噛むと痛い経過:咀嚼時の疼痛が主訴である.当該部位に原因が発見できずに紹介来院.クラックトゥースシンドロームを疑い,多方向からの打診(打診部位により反応が異なることがクラックトゥースシンドロームの特徴の一つである)と顕微鏡下での視診を行いクラックトゥースと診断した.症例2 根管口の探索 上顎大臼歯のMB2根,上顎小臼歯の3根性,下顎前歯・小臼歯の2根管性,強度に石灰化した根管などにおける根管口の探索は肉眼では発見もアプローチも困難である.図5 上顎第二大臼歯.根管口はわかりづらい.図6 顕微鏡と超音波器機を使用することにより的確なアクセス.ストレートラインアクセスが形成できる.図5図6図1 視診・X線写真診査にて,とくに問題は見受けられなかった.図2 クラックの好発部位である舌面溝を顕微鏡下で診査した.クラックが見られる.図3 染め出してみるとさらに明瞭になった.当該咬頭の打診痛が確認され,クラックトゥースと診断した.図4 クラックからの細菌感染が原因で不可逆性歯髄炎を起こし来院された.抜髄中の様子である,近遠心象牙質にクラックラインが見られる(別症例).図1図2図3図4

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