局所麻酔テクニック
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【インプラント手術の局所麻酔注射の概念】 局所麻酔注射は,周囲麻酔,分割注射,そして伝達麻酔注射を行い,何回もの注射を必要とします(図2‐2,3).【注射の流れ】□第1注射(最初の注射):痛くない穿刺と緩徐注入,ストレスフリーの注射,電動注射器を積極的に使用 穿刺: 歯肉歯槽粘膜移行部から1mm程度粘膜側 刺入: 近心側から遠心側の粘膜下へ 注入: 薬液を注入しながら針を刺入(1/2~1Ct)□第2注射(骨膜下および骨内注射):インプラントを埋入する部位の骨の麻酔 穿刺:歯槽頂の歯肉部位 刺入:骨膜下および骨内 注入:埋入部位の歯槽頂から骨内へ1/8Ctずつ緩徐注入□第3注射(周囲麻酔の概念で,口蓋または舌側歯肉へ注射) 穿刺:口蓋粘膜・舌側歯肉粘膜 刺入: 口蓋側は骨膜下,舌側刺入は歯肉へ,粘膜下の刺入は危険 注入:1/8~1/4Ctずつ□第4注射(伝達麻酔注射) ⇒ 近心側にある最寄りの孔への傍骨膜注射(伝達麻酔注射) 刺入は刃先が骨に触れる程度に,注入は緩徐に ⇒ 遠心側の孔では骨膜下注射刺入は骨膜下へ,注入は圧をかけてしっかりと□第5注射(仕上げ注射,麻酔効果を確認しながら) ⇒ 切開する部位の歯肉と粘膜の麻酔および血管収縮(白色化)歯肉または粘膜下への注射 なお,第1注射の5~10分前には表面麻酔剤の塗布または笑気吸入鎮静法の適応を推奨します.18

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