知っ得!納得! 健口免疫アプローチ
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序論 これだけは外せない!健口免疫学の基礎本論 事例でわかる!健口免疫アプローチの実際本書の理解を深める参考文献ガイド9序論 これだけは外せない! 健口免疫学の基礎 歯肉がよく腫れる患者さんをイメージしてください。「なぜ腫れたの?」と問診しながら、皆さんなら「ひょっとして体調悪いんじゃないかな?」と考えますよね…… そして「歯肉が腫れたことと体調とのかかわりあい」を説明することでしょう(図2)。これこそが“免疫トーク”です。私たちが日常臨床でいかにカラダの話をしているか、そして、お口と全身との結びつきを意識しているか…… 皆さんなりに振り返ってみてください。 免疫力が下がれば歯肉が腫れる、逆に高まれば歯肉が良くなる…… お口の中のトラブルを建て直すためなら、カラダのチカラに直結する「疲労回復方法」や「体質改善アドバイス」もどんどん伝授してあげるべきでしょう。筆者はよく「歯肉を治すにはよく休んで、そして果物や野菜をたくさん食べましょう」と話しています。健口/生活/健康の三者は切っても切れない関係ですし、日々の診療の合間の免疫トークは、そのことを伝える大きなチャンスとなります。 免疫力とは、抵抗力、治癒力、回復力など、困難に立ち向かおうとする身体の防衛力(生体防御)の総称です。あなたの患者さんにあてはまる言葉に置き換えて説明してみるのもよいかもしれません。毎日交わそう“免疫トーク”Q1免疫力…… って 何?A1ズバリ“カラダのチカラ”です。チカラが強いほど健康で病気になりにくく、また病気になっても早く治ります。それはお口の中でも同じこと…… 歯肉炎、口内炎などを早く治すには何といってもカラダのチカラが資本となります。図2a,b 19歳女性。就職直後(a)と1年後(b)の歯肉の状態に注目。過度の緊張状態にあった就職直後と、職場環境にも慣れ落ち着いた1年後では歯肉のコンディションが違うことがわかる。お口の健康のために“カラダのチカラ”を高めるサポートをしましょう。「カラダ良ければお口もヨシ!」ですよ。ab

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