そのままつかえる照会状の書き方
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46CHAPTER❷脳神経系疾患 てんかんとは、大脳神経細胞の過剰発射(てんかん性発射)による突然の意識消失、痙れん発作を繰り返して起こす慢性の脳疾患である。発作型は、全般発作と部分発作に大別される(表1)。脳波検査が診断に重要である。抗てんかん薬は発作型で異なり、全般発作の第1選択薬はバルプロ酸ナトリウム(デパケン®)、第2選択薬はフェニトイン(アレビアチン®)、フェノバルビタール(フェノバール®)、クロバザム(マイスタン®)などで、部分発作の第一選択薬はカルバマゼピン(テグレトール®)である(表2)。新規抗てんかん薬の一部を除き、ほとんどの抗てんかん薬は有効血中濃度が定められている。フェニトインの副作用に歯肉増殖がある。疾患について疾患について照会状の書き方例照会状の書き方例照会のポイント照会のポイントepilepsyepilepsyてんかんてんかんキーワードキーワード❶痙れん発作/❷全般発作と部分発作/❸バルプロ酸ナトリウム(VPA)❹カルバマゼピン(CBZ)❶抗てんかん薬が指示どおり服薬されていないと、歯科処置時の痛みやストレスでてんかん発作が誘発されることがある。❷ライトの光に対して発作が誘発されることがある。❸歯科治療中に抗菌薬を使用する際は、薬剤の相互作用に留意して抗菌薬を選択する。 抗てんかん薬のバルプロ酸ナトリウム(VPA)とカルバペネム系抗菌薬の併用でてんかん発作を起こす恐れがある。手術の問題点手術の問題点1. 最近の痙れん発作の有無と頻度2.抗てんかん薬の種類3.歯科治療内容手術の侵襲度を担当医に知らせる4.術後の抗菌薬の確認 近日中に、う歯のために3本の抜歯を予定しています。患者様より、現在貴院にて、てんかんのため加療中と伺いました。つきましては、最近の病状1、投薬内容2につきご教示いただけましたら幸いです。抜歯は、歯肉の切開および歯の周囲骨削除を要し、多少ストレスがかかることが予測されます3。抜歯後にはセフェム系かペニシリン系の抗菌薬を投与します4が、抜歯にあたり留意するべき点がございましたらご教授ください。 ご多忙のところ恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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