困っていませんか?こんな患者さんとのトラブル&ハプニング
2/8

7Dr.Bの意見Dr.Cの意見Dr.Aの意見2.あなたならこのケースをどう考える? 突然怒り出す患者さんの心理が理解できないが、もし自分だったら、この日に治療の決定はさせないように促す。歯科医院にある治療内容に関する一般的かつ簡易的なパンフレットでも構わないので、患者さんに渡し、「それでは、ここに治療内容が書かれていますので、自宅で読んで考えられたうえで、次回治療の予約をしてください」と促す。 目的は、態度の悪い患者に対して、こちらの説明義務を書面にて示したというスタンスを示すことにある。このような患者さんには事務的に慎重に対応すべきであると考える。 治療にあたっては医療者側の治療説明の義務があり、患者側はその説明を十分に理解し、納得したうえで治療に臨むことが求められている。 このケース1では、歯科医師側の説明義務は完全に果たされていない。ここで打ち切ることでむしろリスクが考えられる。後になって「そんな話は聞いていない」とか「歯科医師側の説明不足だ」などと、トラブルに発展することも懸念される。特にこのタイプの患者さんは要注意ではないだろうか。 歯科医師のいらだつ感情はわからなくもないが、ここは冷静な姿勢でビジネスライクに進めることが賢明だと思う。患者さんには『説明の義務』の趣旨を前置きし、とりあえず最後まで説明をするべきだと考える。 僕の経験からも、このような患者さんにはいくら説明しても無駄だと感じる。こちらの善意も伝わらず、聞く耳をもたないのだから、所詮、歯の大切さも理解しようとしないし、モチベーションも低い患者さんであると見受けられる。歯科医師にしてみれば誠実な治療を提供しようとしているにも関わらず、このような暴言があったのでは、バカらしくてやってられないだろうと同情してしまう。こんな関係になってしまった以上、なかなか良好な関係に修復するのは難しいと思うし、お互いのためする必要もないと思う。 インフォ―ムドコンセントとはいえ、患者本人が強い口調で主張しているのだから、保険治療にすればいいと思う。大事なポイントとしては、それ以上関わらないことだ。この治療で終了とし、それ以上の予約をとらないことを勧める。ストレスが増強し、他の患者さんに影響を与えてもいけないし、こちらの身を守ることも必要だろう。自費治療を勧めたところ暴言が!CASE 1患者への説明義務を書面にて示す保険治療にするこれ以上関わらない歯科医師側の説明義務が果たされていない

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です