プロフェッショナルデンティストリー STEP2
1/8

1患者とのコミュニケーションが、歯科医療のすべての場面で必要である 日々多くの患者が、さまざまな悩みや問題を抱え来院する。来院する患者の希望もさまざまで、『痛みさえなければよい』と考える患者もいれば、『一生自分の歯で生涯に渡って過ごせる状況にしたい』という強い意志を持った患者もいる。 また、時には『安くて早くてきれいで壊れない』補綴修復物を望む患者も来院する(実際は、ほとんどの患者がそうである)。患者にとってはいたって明瞭な望みであっても、現実的にきれいで天然歯同等の補綴修復物を提供するにはオールセラミックスが必要になり、それ相応の時間と費用が必要になる。さまざまな場面で、このようなギャップに悩む歯科医師は多いことだろう。 ではなぜそのような悩みが生じるのであろうか? その原因として、患者-歯科医師双方のコミュニケーションが不十分であることがあげられる。残念ながら『患者が何を望んで歯科医院に来院しているのか』を把握せずに、コミュニケーションが不十分なまま治療が行われていることも珍しくない。コミュニケーションを十分に行うことで、患者-歯科医師ともに満足する治療が行われるのである。 われわれは、多種多様の患者を対象に、• それぞれの問題点を洗い出し、• 患者自身の口腔内の状況を理解させ、• 問題となる原因を考え、• 少しでもよい状況にしていくための治療ゴールを設定し、• それを実践するべく治療計画を立案し、• 患者に治療計画を提案し、承諾を得て、• 最良の歯科治療を提供していくように努めなければならない。Chapter 1歯科治療の基本コンセプト患者に望まれる歯科医療を提供しているか?Chapter 1-112

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です