改定新版 インプラント治療に役立つ外科基本手技
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55Chapter7縫合創の合わせ方上顎単独歯欠損インプラントでの縫合創図7-3 上顎単独歯欠損インプラントでの切開例(triangular flap)。歯肉溝内切開と口蓋側横切開を基本とし、斜切開を視野の確保のため補助的に加えている。本項では、その斜切開部の合わせ方について検討する。図7-4 上顎単独歯欠損インプラントでの切開例(Reh-rmann plasty)。歯間乳頭を避けた縦切開により術野を確保。本項では、縦切開部の合わせ方について検討する。生じやすい問題と解決法①生じやすい問題と解決法②図7-5a 創面どうしが十分に寄らない場合、縫合糸の結紮力によってフラップどうしを無理に牽引しても瘢痕収縮により創面が陥凹し、瘢痕の量も多くなる。図7-5b 反対側のフラップを剥離し、フラップどうしが余裕をもって寄ればeverting sutureとなり瘢痕収縮後の創面が審美的となる。図7-6a 2つのフラップに一度に縫合針を通すと、縫合針のボディ()で手前のフラップをちぎる可能性がある。図7-6b 反対側のフラップ剥離により組織に可動性をもたせるだけでなく、フラップを1つずつ運針することで縫合針による組織損傷を防止し、everting sutureの基本である縫合針の直角刺入も容易とする。

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