改定新版 インプラント治療に役立つ外科基本手技
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116Chapter14特講─外科手技の基本をより深く知るために─2-2 きれいな創傷治癒ははじめの切開が肝心 切開は、切開面に対して基本的に垂直に行う。皮膚、あるいは粘膜の切開が、切開面に対して斜めに入ると鋭角側の弁辺縁の血行が悪くなり、部分壊死の確率が高くなる。また、縫合時に切開面どうしが正確に合わなくなることによって(図14-1a,b)醜い創傷になることが問題点として挙げられている。しかし、それが醜い創傷かどうかの認識は術者の感性によるところが大きい(図14-1c)。切開面に対する切開角度図14-1 切開面のきれいな創傷治癒を得るために。a:鋭角側の皮弁辺縁の血行不良により壊死部が脱落すると、縫合時に皮膚面(粘膜面)が正確に合わなくなる。b: 切開面に角度がついていると、鋭角側が縫合時に浮き上がる。c:対策としては切開面を直角にリシェイプする。abc

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