重要8キーワードに学ぶ すぐ見てわかるインプラント101症例集
2/6

234567818章 Immediate placement7章 Implant follow-up6章 Orthodontic implant5章 Implant restoration4章 Computer aided surgery3章 Peri-implantitis2章 Sinus augmentation1章 Bone augmentation234567818章 Immediate placement7章 Implant follow-up6章 Orthodontic implant5章 Implant restoration4章 Computer aided surgery3章 Peri-implantitis2章 Sinus augmentation1章 Bone augmentation5GBR法を適用したインプラントの長期臨床成績:5年間前向き研究 5年間の長期前向き研究の目的は、埋入時にGBR法を応用した骨内インプラントを追跡することである。75名の患者に埋入したブローネマルクシステムインプラント周囲に生じた欠損に対し、Bio-OssとBio-Gideを用いて治療した(112例)。スプリットマウス症例では2ヵ所目の欠損部にBio-OssとGore-Texを使用した(41例)。75名すべての症例において、少なくとも1本のインプラントは通常埋入可能であり、コントロールとして使用した(計112本)。5年の経過観察期間中、最終上部構造(単冠、固定もしくは可撤式インプラント補綴)装着6ヵ月後、その後は12ヵ月に1度のリコールを行った。以下の項目について調査した:インプラントの残存、辺縁骨レベル(MBL)、プラークの存在、インプラント周囲粘膜状況、角化粘膜の高さ(KM)、辺縁軟組織レベル(MSTL)。結果として、5年間のインプラント累積残存率はGBR法の有無にかかわらず93~97%とさまざまであった。60ヵ月後におけるMBLの平均値は、Bio-OssとBio-Gide治療群で1.83mmであり、Bio-OssとGore-Tex治療群で2.21mm、コントロール群は1.73mmであった。MBL値は、時間の経過とともに有意に増加する傾向にあり、観察期間中KMは3.16~3.02mmとさまざまな値を示した。また、0.1mmというわずかな退縮を認めるとともに、プラークはすべての部位の15%に存在し、インプラント周囲粘膜炎に影響していた。これらの兆候や退縮は、治療法よりもむしろ修復方法と強く関係しているようであった。本研究より5年後のインプラント残存率はGBR法施術の有無にかかわらず同等であるが、GBR法適用部位のほうが骨吸収がより進行することが示唆された。GBR法の使用は、初期の骨欠損が垂直的に2mm以上存在する時に強く推奨されると思われる。(Zitzmann NU, Schärer P, Marinello CP. Int J Oral Maxillofac Implants 2001 ;16(3):355-366.)6粘膜貫通型インプラント埋入と生体吸収材料を用いたGBR法との同時併用療法 本臨床研究の目的は、粘膜貫通型インプラント周囲に生じた骨欠損が、生体吸収材料を用いたGBR法によって再生されるかを検討することである。女性3名、男性7名(32~68歳、平均年齢54.5歳)がインプラント治療を必要とした。慎重な抜歯をしてから8~14週後、抜歯部位にITIインプラントを埋入した。すべてのインプラントに、チタンプラズマ粗面(TPS)が歯槽骨欠損より一部露出した裂開状骨欠損が生じた。GBR法は脱タンパクウシ骨基質であるBio-Ossにてメンブレンを支持し、生体吸収性コラーゲン膜であるBio-Gideにて被覆する手法を用いた。メンブレンと弁はインプラント頚部に適合させ、したがってインプラントは粘膜を貫通、口腔内に露出させた。臨床検査は目盛りのついた歯周プローブを用いて各インプラント周囲6部位(近心頬側、頬側、遠心頬側、近心舌側、舌側、遠心舌側)を対象に行った。これらはi)インプラント頚部から最初の骨‐インプラント接触点までの距離で表す欠損深さ、ii)骨頂から最初の骨‐インプラント接触点までの距離で表す骨内欠損、iii)歯槽頂からインプラント体長軸に対して垂直方向のインプラント体までの距離で表す欠損幅を含む。ウィルコクソンの符号付順位和検定を用いて、有意差を検討した。ベースライン時、患者ごとの平均欠損深さは3.6mm(標準偏差:1.6、範囲:1.8~6.8mm)であった。もっとも欠損が深かったのは頬側であった(平均7.8mm、標準偏差1.9mm)。リエントリー時、欠損の平均値は2.5mm(標準偏差0.6mm)と減少しており、有意な減少を認めた(P<0.01)。 初めは62%の部位で深さ0~3mm、23%で2~4mm、15%で6mm以上であったが、6~7ヵ月後のリエントリー時には95%で深さ3.6mm以下、残りの5%でも4~6mmとなっていた。インプラント粗面の初期被覆率は平均で86%(標準偏差:33%)であった。100%の被覆を達成したのは10本のインプラント中8本であり、1本は60%、残りの1本は0%であった。最後のインプラントについては感染兆候があり、治癒期間中も炎症を認めていた。粘膜貫通型インプラントに対して、生体吸収材料を用いたGBR法はインプラント周囲に生じた骨欠損を再生しうると結論付けることができる。(Hämmerle CH, Lang NP. Clin Oral Implants Res 2001 ;12(1):9-18.)19

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です