重要8キーワードに学ぶ すぐ見てわかるインプラント101症例集
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234567818章 Immediate placement7章 Implant follow-up6章 Orthodontic implant5章 Implant restoration4章 Computer aided surgery3章 Peri-implantitis2章 Sinus augmentation1章 Bone augmentation3インプラント周囲の硬・軟組織マネージメント症例岩野義弘(東京都開業) 症例の概要 患者は初診時55歳の女性。ものが噛みにくいという主訴にて来院した。全顎的に歯周炎は軽度であり、う蝕が多く認められた。₅頬側マージンより約7mm根尖側にオトガイ孔の開口を認めたため、包括的治療の一環である₆₇相当部インプラント治療に際し、一次手術時切開線を改変したlateral incision techniqueを用い、二次手術時にFGGを行うことにより、萎縮した硬・軟組織の増大を図った。 処置内容とその根拠 歯周基本治療後、₅の矯正的挺出、歯冠長延長術および支台築造を行い、再評価後インプラント治療へと移行した。₆₇相当部は径4mm、長さ9mmのAstra Tech Implantを2本埋入後にGBRを施し、二次手術時FGGを併用した。₇₆相当部へは通常埋入を行った。プロビジョナルレストレーションを装着し、再評価後上部構造物の装着を行った。術後1年時における経過は良好である。図1 初診時口腔内写真。全顎的に歯肉の発赤腫脹は軽度である。図2 う蝕が歯肉縁下に及んでいた34は矯正的挺出を行い、歯の保存を図った。図3 矯正的挺出後歯肉弁根尖側移動術による歯冠長延長術を行い、生物学的幅径を獲得した。図4 インプラント術前パノラマX線写真。垂直的骨量は十分である。図9 マットレス縫合にて弁と遮断膜とを固定し、単純縫合にて粘膜どうしの縫合を行った。図10 二次手術時、遮断膜の除去後遊離角化粘膜移植術を施し、角化粘膜幅の増大を図った。図11 上部構造装着1年後の口腔内写真。審美性および機能性の改善が達成された。図12 同パノラマX線写真。図5 CT像よりオトガイ孔の高位開口を確認した。図6 ラテラルインシジョンテクニックの変法。最後方歯の遠心に部分層弁を形成する。図7 計画した位置にインプラントを埋入したところ、頬側スレッドの裂開が生じた。図8 自家骨の填入後非吸収性遮断膜を設置した。5遠心に形成された部分層弁を確認。Modified lateral incision technique舌側頬側Full thicknessPartial thickness 22

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