歯科医院内の法律とルール
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PART3 法的責任を問われる係争や事件になってしまったら(パワハラ)などもあります。もし、そうしたトラブルが発生した場合、紛争解決の手段になるのが法律です。紛争になった場合、双方の話し合いで円満に解決されることが望ましいといえますが、それが困難であったり不可能であれば、最終的に法律に従って解決するしかないからです。また、法律の規定や考え方の基本が押さえてあれば、相手方の理不尽な要求にたじろいだり、あわてて対応してしまったりする必要もありません。診療に関するトラブルは、歯科医院で発生するトラブルの代表的なものです。患者さんへの診療とひと言に言っても、初診時の問診、口腔内の診察、検査、診断、治療(手術)、補綴、修復などがあり、その範囲は広くて多様です。それぞれの段階で、また、いくつかにまたがってトラブルは発生し、紛争に発展する可能性があります。本事例の場合、押さえるべきポイントは次のとおりです。そこで、本PARTでは、歯科医院の診療トラブルで相手方から苦情を受けたり、法的責任を問われることになってしまった場合の対応や対策として、いくつか押さえておくべきポイントを示します。「歯科衛生士から渡された薬を家で飲んだら体調不良になり、救急車で運ばれた。また、歯科医師ではなく歯科衛生士がエックス線写真撮影しているようだった」という苦情とともに損害賠償を求められた。こんなトラブルが起きた!歯科衛生士に対して損害賠償を求められた場合の対応と手順たとえば77

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