改訂新版 開業医だから発見できる口腔がん
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49「何か変?」に気づこう!口腔がんのサイン間違えやすい病変口蓋部に赤い斑点状の病変がみられた症例です。右側の大臼歯部には赤いびらんがみられます。このように原因がわからず、診断もつけがたい病変もあります。この赤色病変は2ヵ月くらいで消失しました。見続けることが大切です。びらん(診断不能)口腔内全体に白斑病変が広がっており、この白色病変は拭い取れることから、カンジダ(真菌:カビの一種)が原因であると診断しました(カンジダ症)。しかし、場合により次ページに示すような慢性肥厚性カンジダ症というような腫瘍様の病変も形成します。カンジダ症左側の口蓋に潰瘍と壊死組織のようなものがついた病変がみられた症例です。体の片側にのみ水疱をつくるという所見から、帯状疱疹と診断しました。原因はウイルスであり、痛みをともなうことが多いのが特徴です。帯状疱疹

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