歯周外科のハプニング&リカバリー
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麻酔切開術後対応デブライドメント(術中)剥離メインテナンス縫合Section2 ベーシック歯周外科 全層弁で歯肉を剥離するには、骨膜に達する切開がきちんとなされていなければならない。これがなされていれば、切開部にメスを入れて軽く揺するだけで歯肉に可動性が認められるはずである。これが確認できなければ、再度、メスの先端が骨に軽く当たる感覚を意識しながら切開を入れ直す。 また、メスの先端が骨内欠損部に達してしまうと歯肉弁を剥離翻転することが困難になる。この場合は歯槽骨頂の位置を意識して切開を入れる必要がある(図21)。Q3ハプニング切開をきちんと入れたはずなのに、歯肉が剥離できない!A3リカバリーメスの先端に骨が触れる感覚と、切開部の歯肉に可動性があるかを再確認しよう。とくに骨欠損部の切開は注意すること!1mmⒶⒷ図19a ライニング。メスの刃部(1mm)を使用して切開を行う。図21 切開は歯槽骨頂の位置を意識して行う。肉芽組織は骨に残したまま、歯肉弁を一定の任意の厚みにするようイメージで切開を行う(Ⓐ→Ⓑの順で切開を入れる)。歯肉弁に残った不整な肉芽組織は、歯肉ハサミなどを用いて、ていねいにトリミングする。図20a,b とくに幅が狭い部分をディープニングをする場合は、ブレードをたてソーイングモーションで押し切りを行う。図19b ディープニング。ライニングした部位を骨面に達するまで切開を深める。ba33

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