SAFE Trublesshooting Guide Volume2 患者由来性合併症編
5/8

2章 薬剤投与に起因するトラブルBP製剤投与に起因すると思われるインプラント周囲骨吸収を認めた症例2-1機械・構造的合併症補綴的・技工的合併症生物学的合併症外科的合併症審美的合併症患者由来性合併症Factor(①外科的な侵襲、②高度な知識・技術、③長期的な治療期間、④高額な治療費)1トラブルおよび問題提起(マテリアル)図1 ₅部は歯根破折により保存不可能となり抜歯に至った。図2 ₅部抜歯窩に抜歯後即時インプラント埋入を施行。図3 術後3ヵ月でインプラントの遠心部に瘻孔を形成。図4 瘻孔よりガッタパーチャポイントを挿入したデンタルX線写真。インプラント遠心部に腐骨様の不透過像が確認できる。Level Ⅵ 専門機関への依頼を要するLevel Ⅴ ①~④の4つを要するLevel Ⅳ ①~④の3つを要するLevel Ⅲ ①~④の2つを要するLevel Ⅱ ①~④の1つを要するLevel Ⅰ ①~④を特に要さない3142インプラントの遠心部分に瘻孔を形成して来院された(図1~4)。問題提起 本患者においては、経口BP製剤投与期間が3年ということで、外科手術を施すことにリスクがあるものの、安易にインプラント治療を選択した。トラブル 患者は72歳女性で、3年前より経口BP製剤を投与されていたが、₅部が歯根破折のため保存不可能となり、インプラント治療を希望された。インプラント埋入手術を受けるにあたり、できるだけ低侵襲な治療を望まれたため、抜歯即時埋入を計画し手術を施行した。しかし、術後3ヵ月が経過した時点で48SAFE(Sharing All Failed Experiences) Troubleshooting Guide Volume2 患者由来性合併症編

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る