外来・訪問診療のためのデンタル・メディカルの接点
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92PART 2オーラルディスオーダー図3図4a シリコーン系床粘膜適合試験材「フィットチェッカーアドバンス」(ジーシー)のカートリッジタイプ。印象材練和用のガンに装着して使用する。図4b ミキシングチップを義歯と頬の間に入れて、適合試験材を流し込み、機能運動を指示する。なお、誤飲・誤嚥の危険があるため、原則として舌側に行ってはいけない。図4c 機能運動下での適合試験の結果、矢印部に過剰なスペースがあり、食塊残留の原因となっていることがわかる。常温重合レジンを添加して、形態修正を行う。図5 頬の膨らませ運動。左:両頬の中央を人差し指で押さえ、赤唇を吸い込む。右:両頬を押さえた人差し指はそのままで、口唇をしっかりと閉じたまま、頬を大きく膨らませる。この状態を10秒間保つ。楽にして20秒間休む。これを10セット行う。図3 咀嚼後に義歯の頬側に食塊が貯留する原因で、義歯の問題としては、頬側床研磨面形態が薄すぎることや、人工歯が舌側寄りすぎていることが考えられる。一方、機能の面では、頬の筋力低下や運動障害が疑われる。義歯の頬側に食塊が残留したら 咀嚼後に義歯の頬側に食塊が貯留する原因は、義歯の問題としては、頬側床研磨面形態が薄すぎることや、人工歯が舌側寄りすぎていることが考えられる。一方、機能の面では、頬の筋力低下や運動障害が疑われる(図3)。 頬と義歯との適合状態の確認のためには、シリコーン系の床粘膜適合試験材を用いる。ガンタイプの使用が便利である。義歯を口腔内に装着し、義歯と頬の間に床粘膜適合試験材を流し入れた後、機能運動を指示して、過剰なスペースがないかを確認する(図4)。頬のトレーニング 頬の筋力低下や運動障害が認められる場合には、頬の膨らませ運動1などの訓練を行う(図5)。義歯の頬側に食塊が残留した場合|頬のトレーニング

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