PRD 2015年6月

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33Volume 23, Number 3, 2015インプラント埋入前の上顎前歯部における歯槽骨増生のための,切歯管中の鼻口蓋神経の部分的側方移動Istvan Urban, DMD, MD, PhD1Sascha A. Jovanovic, DDS, MS2Daniel Buser, Prof Dr Med Dent3Michael M. Bornstein, Prof Dr Med Dent4Original Title:Partial Lateralization of the Nasopalatine Nerve at the Incisive Foramen for Ridge Augmentation in the Anterior Maxilla Prior to Placement of Dental Implants: A Ret-rospective Case Series Evaluating Self-Report-ed Data and Neurosen-sory Testing要約(Abstract) 本研究の目的は,鼻口蓋神経血管束の側方移動による上顎前歯部の歯槽骨増生後に行ったインプラント治療の評価を行うことであった.標準化した質問票と臨床的検査による増生術とインプラント埋入後の神経機能が,術後の主要評価項目であった.今回の後ろ向き研究の対象は,インプラント埋入前に水平的および/または垂直的骨増生が必要な,上顎前歯部に骨欠損を伴った患者であった.増生後に,インプラント埋入まで少なくとも6ヵ月待機した.すべての患者に対してインプラント支持の固定性補綴装置を装着し,メインテナンスを行った.メインテナンスに加えて,インプラントが機能して少なくとも6ヵ月後に,鼻口蓋神経の機能を評価するための臨床的検査とアンケートを行うために,患者を再来院させた.2001年2月から2010年12月までの間の,20名の患者が本研究に参加した.鼻口蓋神経血管束の側方移動と骨増生後に,合計51本のインプラントを埋入した.アンケートと神経機能評価までの経過観察期間は,インプラント機能後平均4.18年であった.痛み,知覚鈍麻,違和感を報告した患者はおらず,術野の異物感を訴えることもなかった.結果として,20名のうち6名(30%)で上顎犬歯部および切歯部の口蓋粘膜の感覚が変化しており,鼻口蓋神経血管束の側方移動と骨増生後には患者一人あたり0.45本分の粘膜に感覚の変化が起こるリスクがあることがわかった.インプラント埋入前の鼻口蓋神経の部分的側方移動による,上顎前歯部の骨欠損の増生術は,予知性のある外科テクニックである.神経機能の減弱を臨床的に測定できたどうかにかかわらず,患者が感じることはなく,またそれに悩むこともなかった.(Int J Periodontics Restorative Dent 2015;35:169-177. doi: 10.11607/prd.2168)1Assistant Professor, Graduate Implant Dentistry, Loma Linda University, Loma Linda, California, USA; Director, Urban Regeneration Institute, Budapest, Hungary.2Academic Chair, Global Institute for Dental Education (gIDE), Los Angeles, California, USA; Private Practice, Los Angeles, California, USA.3Professor and Chairman, Department of Oral Surgery and Stomatology, School of Dental Medicine, University of Bern, Bern, Switzerland. 4Associate Professor, Department of Oral Surgery and Stomatology, School of Dental Medicine, University of Bern, Bern, Switzerland.Correspondence to: Dr Istvan A. Urban, Urban Regeneration Institute, Sodras utca 9, Budapest, Hungary 1026; fax: +3612004447; email: istvan@implant.hu.

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