QDI 1月
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135補綴のサインで見抜く重篤合併症インプラント外科器具マスタープログラム─Vol.20,No.1,2013135頻発する兆候・サインと臨床的な考察重篤な合併症への移行・関与材料学的および生体力学的な双方の視点から現象を考察し、原因とその対応策を検討しなくてはならない・固定性ネジ(retaining screw)もしくはアバットメントスクリューの緩み・破折を繰り返す→適合不良を疑う・インプラント体トップ部(回転防止機構含む)の挫滅・アバットメントスクリュー、アバットメントの破損・破折・メタルフレーム・インプラント体の破損・破折・骨結合の喪失・固定性ネジ(retaining screw)もしくはアバットメントスクリューの緩み・破折を繰り返す→咬合(不適切なガイドあるいは側方運動時の接触を疑う)・アバットメントスクリュー、アバットメントの破損・破折・メタルフレーム・インプラント体の破損・破折・オーバーロードによる杯状骨吸収・骨結合の喪失・外冠(連続冠・ブリッジ)の脱離を繰り返す→適合不良(外冠のフィットが緩い)あるいは仮着材の強度不足や合着材の選択の誤りを疑う・アバットメントスクリュー、アバットメントの破損・破折・メタルフレーム、インプラント体の破損・破折・オーバーロードによる杯状骨吸収・骨結合の喪失・外冠(連続冠・ブリッジ)の脱離を繰り返す→咬合(不適切なガイドあるいは側方運動時の接触を疑う)・突発的なフィステルの出現・突発的な排膿・持続的な歯肉炎症状・インプラント周囲粘膜炎を経てインプラント周囲炎へ移行、最終的に骨結合の破壊の可能性あり1.前装部のチッピング(少量)→重篤な合併症の兆候とならない場合が多い 2.前装部の剥離→機械・化学的結合強度の不足、フレームデザインの不備3.前装部の広範囲な破折・破損 ①フレームデザインの不備 ②ジルコニアと陶材間の不十分な結合力を疑う・技工的な要因と咬合に関する要因の鑑別がつきにくい場合がある・頻繁に破折やチッピングを繰り返す場合は、フレームワークの形態を含めて再製作したほうが良い場合もある・咬合の問題を解決せずに放置すると(修理の有無にかかわらず)、応力がインプラント体へ過度に伝達される場合に、①アバットメントあるいはアバットメントスクリューの破損、②インプラント体の破折、③異常な骨吸収、④骨結合の喪失などの重篤な合併症を発生する可能性がある1.前装部のチッピング(少量)→重篤な合併症の兆候とならない場合が多い。咬合接触などを再度確認・調節する2.前装部の剥離→咬合接触状態が前装部に対して剪断的に働く可能性を示唆。不適切な咬合接触状態を疑う3.前装部の広範囲な破折・破損→不適切な咬合接触状態を疑う

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