QDI 2015年9月
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Dr. 堀内が基礎から解説!インプラント手術時の切開線設定と外科手技のポイント下顎骨造成時の歯槽頂水平切開/臨床例(図11-a~j)図11-a、b 下顎では中等度以上の骨造成の場合は、唇側フラップだけでなく、舌側フラップにも減張切開を加え、歯冠側に伸展可能であるので、歯槽頂中央を切開できる。舌側減張切開のためには縦切開を加えず、欠損部から左右に3歯分歯肉溝切開を加えるとよい。ab図11-c 切開を口腔前庭部まで加え、減張切開できるよう口腔前庭部より約7mm根尖側まで粘膜骨膜弁を剥離した。図11-d 舌側粘膜骨膜弁は、減張切開ができるように口腔底部より約7mm根尖側まで剥離した。図11-e、f オトガイ部からのブロック骨移植にて水平的および垂直的骨造成を行った。ef図11-i、j 骨移植後、理想的な顎堤となり、また舌側減張切開により、唇側の角化粘膜の連続性も維持されている。図11-g、h 唇側および舌側を減張切開し、テンションフリーで縫合した。ijgh図12-g 吸収性メンブレンを口蓋側に挿入した。ボーンタックは用いていない。図12-h 術後の吸収・拡散を見越して30~40%のオーバーグラフトを行った。図12-e、f スペースメイキングのためにテンティングスクリューを設置し、確実な水平的骨造成を行えるようにした。ef図12-a Bach Le2)が提唱するopen book incision法で、本を開くように粘膜骨膜弁を剥離できる切開法である。図12-b 遠心側に歯間乳頭を温存した縦切開を口腔前庭まで加え、近心側は隣接歯の歯肉溝切開を全周に加えた。粘膜骨膜弁を剥離し、減張切開は通法どおりに行った。図12-c、d インプラントを理想的な位置に埋入したところ、唇側骨の裂開が生じた。cd歯間乳頭を温存するopen book incision法の臨床例(図12-a~n)Learn The Basics of Implant インプラント手術時の切開線設定と外科手技のポイント131─Vol.22,No.5,2015799

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