QDI 2017年1月
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の術式の選択、またグラフトマテリアルの必要性の有無について、筆者なりの考察を提示したい。 第1回では、はたしてグラフトマテリアルは必要か、CGF単独でのグラフトは有効なのかについて、3つの症例を提示してご説明したい。 その結果、クレスタルかラテラルアプローチか、ウィンドウサイズや術式、またグラフトマテリアルの有無など、現時点でのそれぞれの症例に応じた選択基準をまとめることができた。 今回の連載では、サイナスアプローチの治療戦略やクレスタル、ラテラル1はじめに 筆者は、それぞれの症例に対して、どのようにサイナスアプローチをし、そのようなグラフトマテリアルを選択するべきか試行錯誤し、多くの症例を検証してきた。サイナスアプローチにおいてCGFを単独で用いる際の有効性と適応症の検証連 載series第1回症例から学ぶサイナスへのアプローチにおけるCGF・AFG応用のポイント洪 性文(Hong Sung Moon)東京都:吉祥寺セントラルクリニック 患者の採血により得られた自己血を遠心分離器にかけることで得られる完全自己血由来のフィブリンブロックで、血小板、フィブリン、成長因子が豊富に含まれている。筆者は、CGFとAFG(Autologous Fibrinogen Glue)をインプラント治療だけでなく、GBR、CTG、ソケットマネージメントなど臨床に広く応用している。図1-a〜c CGFの製作法と特徴。a:専用の遠心機(Medifuge®、Silfradent社製、Italy)を用いる。同じ重さの採血管を対角線上に入れて分離する。b:完成したCGFの塊。c:境界部分を切り離して各種治療に用いる。CGFの機能は①上皮化の促進、②疼痛と炎症の軽減、③骨欠損部の骨形成促進である。CGF(Concentrated Growth Factors)の概要および製造法Key Pointabc114Quintessence DENTAL Implantology─ 0114

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