QDI 2017年2号
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主要死因別粗死亡率年次推移(1947~2014年)。がんは1981年から死因の第1位になっている。最近では総死亡の約3割を占める。国立がん研究センターがん対策情報センター資料より引用・改変。3002001000(年)194719501960197019801990200020142010※人口10万人対(名)結核脳血管疾患がん心疾患肺炎 超高齢社会のわが国では、がん患者が増加しており、今後もさらなる増加が予想されています。それにともない、一般歯科医院でインプラントを埋入した患者が、がんに罹患することも増えてくると思われます。 がんは治療の進歩により治癒もしくは長く共存することができる病になってきていますが、大病というイメージのせいか、患者も主治医も歯科治療に対して距離を置きがちになります。がん治療中のインプラント患者の口腔内は、治療の影響などでインプラント周囲炎や顎骨壊死などさまざまな症状が起きやすい状況で、その時こそ主治医による適切な管理とコミュニケーションおよびメインテナンスが必要です。 そこで本企画では、国立がん研究センター中央病院の歯科において、がん患者と向き合いながら歯科治療に取り組んでいる上野尚雄氏に、インプラントを埋入した患者ががんに罹患した場合に主治医が知っておくべき事項について執筆していただきました。(編集部)企 画 趣 旨もしあなたのインプラント治療患者が「がん」になったらもしあなたのインプラント治療患者が「がん」になったら上野尚雄(Takao Ueno)東京都:国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 歯科58Quintessence DENTAL Implantology─ 0242特集3

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