QDT8月
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115115第3回 天然歯における辺縁歯肉への補綴的対応 歯冠修復治療において、支台歯のフィニッシュラインの設定位置は審美的・生物学的にも修復結果を大きく左右している。また、生物学的幅径(Biologic Width)を考慮し、原則としてフィニッシュラインは上皮付着を侵すことなく歯肉溝内に収めることとなるが、各個人でそれぞれ歯肉溝の深さや上皮付着の位置は異なる。そのため、辺縁歯肉への対応は個々のバイオタイプ(歯肉-骨-付着繊維などのボリューム)や、歯周組織の解剖学的位置関係をしっかりと把握したうえで、治療目的や条件を考慮しながら柔軟に対応することが求められている(図1~3、表1)。1.歯周組織への対応 補綴部位:補綴部位:補綴部位:図1a~c これらの症例は、歯肉の厚みや性状、歯槽骨の状態など歯周環境の条件がそれぞれ異なっており、補綴対処やティッシュマネージメントにおける難易度に関してもそれぞれ違いがみられる。bacQDT Vol.39/2014 August page1233

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