QDT 2016年7月
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図1a、b トロント会議(1998年)により、インプラント治療においても審美的な結果が求められるようになった。丹野 努*1/荒井厚寛*2*1歯科医師丹野歯科医院栃木県小山市宮本町3‐8‐29*2歯科技工士ハイエスト DENTAL CERAMIC栃木県宇都宮市戸祭町2638‐7 1F西側はじめに 現在の歯科医療において、インプラント治療は予知性が高く、すぐれた治療法として広く普及し、恩恵をもたらしているのはいうまでもない1。さまざまな論文において、インプラント治療の10年での成功率は95~97%となっている2。そして、インプラントの成功基準も、1998年に開かれたトロント会議において、インプラント患者と歯科医師の両者が満足する機能的・審美的な上部構造をよく支持しているというように、審美的要素が加えられた3(図1)。特に前歯部のインプラントにおいては、臼歯部と比較して、高い審美性・永続性が求められる。 そこで今回は、前歯部単冠インプラントの上部構造の固定様式に焦点を当てて、審美的かつ永続性を得られる上部構造について考察してみたい。

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