QDT 2017年2月
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編集部:前半では主に、歯肉縁下形成にまつわる先生方の取り組みや世界の流れ、およびその長期予後について話し合っていただきましたが、引き続き今回の後半では、サブジンジバルカントゥアを決定するためのチェアサイドとラボサイドのコミュニケーションの話題から再開させていただければと思います。治療の過程で、サブジンジバルカントゥアが1回で決定できることはなく、そこにはプロビジョナルレストレーションの調整と観察が必須かと思いますが、その過程でのお話をまずお伺いできればと思います。まずは肥川先生、いかがでしょうか?肥川(啓):まず、術前の状態の記録が重要ですのでスタディモデルを製作します。その後、旧補綴物を除去するなどしてスタディモデルを参考に製作されたテンポラリークラウンを装着します。肥川(憲):その間、必要に応じてポストコアや2個目のテンポラリークラウンを製作することもあります。肥川(啓):ポストコアを装着し、歯肉縁上の形成を行ってプロビジョナルレストレーションのマージンをウォッシュするという流れですね。青島:ポストコアはラボサイドで製作するので、このような流れになるわけですね。肥川(憲):製作にあたっては術前の歯の形を患者さんが気に入っている場合もありますので、スタディモデルは参考にします。気に入っていない場合にはどのような歯にしたいのかをお聞かせいただいて、咬合を考慮しながらさらに隣在歯の状態を加味しつつ歯頚線を設計します。そうして製作したプロビジョナルレストレーションを口腔内に装着していただきます。肥川(啓):そのとき、装着状態の歯頚線の位置を確認しておきます。久保:歯肉縁上の段階では、カントゥアは調整しませんよね?肥川(憲):はい。縁上のときはストレートです。肥川(啓):ただ、スキャロップフォームを動かしたいことが明らかな場合には、その日のうちに少しずつ歯ファーストプロビジョナルレストレーションの形態をどう決定するか?久保哲郎 Tetsuro Kubo歯科技工士・oral design OSAKA大阪府枚方市黄金野1‐11‐11肥川啓子 Keiko Hikawa歯科医師・ひかわ歯科医院大分県佐伯市池田2053‐1肥川 憲一郎 Ken'ichiro Hikawa歯科技工士・JTMデンタルラボラトリー大分県佐伯市池田2052‐1

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