QDT 2017年3月
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98My Opinion98 南米・コロンビアと歯科技工。この2つの繋がりについて、皆さんはどんなことを想像できますか? コロンビアといえば、コーヒーやサッカーなどが有名ですが、歯科に関する情報は日本にいらっしゃる方にとって皆無ではないでしょうか。 私はコロンビアの首都・ボゴタで義歯に関する総合ソリューション事業を2つの会社で展開しています。コロンビア共和国の首都ボゴタは人口850万人を抱える大都市で、あのペルーのマチュピチュよりも高い標高2,600mに位置しています。平均気温は約15℃で湿気はなく、とても過ごしやすい街です。 最近、「なぜコロンビアを選んだのか」という質問を受けることがあります。私の場合は選んだのではなく、コロンビアしか選択肢がなかったというのが本当のところです。 東日本大震災のとき、コロンビア人である私の妻が息子とともにコロンビアへ一時避難しました。その後、電話で話をしているうちに私も行ってみたいと思うようになりました。それは、歯科ビジネスをするためにではなく、単純に知らない土地で生活をしてみたいという興味からでした。将来への不安も多少あり、逃げたいという気持ちもあったかもしれません。 しかし、当時は仕事が多忙でとても海外へ旅行に行ける状況ではありませんでした。父が経営する歯科技工所で技工作業・集荷から経営代理まですべてをこなし、ひと月の労働時間は500時間を超え、休暇は年間10日もありませんでした。それは自Bogotá,ColombiaMy Opinion南米・コロンビアで 開業して―日本の技術が生きる、 その場所で―歯科技工士・DLA Colombia S.A.S. 株式会社 代表/AVANZE Instituto de Técnico Dental 講師・経営者Carrera 78K No.35A-33 Sur Bogotá 3 Piso, Colombiazole_calu@yahoo.co.jp長澤栄二 Eiji Nagasawa南米・コロンビアで歯科事業を始めるQDT Vol.42/2017 March page 0486

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