QDT 2017年4月
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85臨床力UPのために知っておきたい平均値咬合器使いこなし術85理解しておく必要がある。 以降は、各平均値咬合器によって異なる要素を解説していく。また、咬合器自体の大きさによって顆頭から大臼歯までの距離も変化し、側方運動の際の咬頭の滑走経路が異なる。このために咬合面内斜面に早期接触を生じることもあるため、平均的な大きさを有している咬合器の運動経路と、小さい咬合器の運動経路の違いを十分デンタル・ホビーFF咬合器ハンディ咬合器ⅡA型プロアーチIG型スペイシー咬合器 アルコン型ユニティ咬合器シオダ,モリタ松風松風YDM,モリタYDM,モリタ有有有有無105mm105mm110mm100mm70mm100mm81mm110mm100mm55mm25°25°30°25°25°15°10°15°15°0無無無無無板バネにて抑えるタイプ軸をネジで固定するタイプ顆頭軸をレバーでロックするタイプ板バネにて抑えるタイプ板バネにて抑えるタイプアルコン・タイプアルコン・タイプアルコン・タイプアルコン・タイプコンダイラー・タイプマウンティング・プレートスプリット・キャストスプリット・キャストスプリット・キャスト石膏で直接咬合器に装着インサイザル・ピンとテーブルがレバーを緩めることでワンタッチ着脱が可能で、技工作業の際に視野を広げることができる上下間距離が短いため、マウントした際に咬合平面が顆頭に近くなる。そのため矢状顆路傾斜角を小さくすることで補っている生体の平均値に類似した数値を有しており、フェイス・ボウを使用することでより生体に近い位置関係にマウントができる咬合器を逆さにしても突起の付与により安定している。マグネット・スプリット・キャスト法を採用しており、模型の着脱がスムーズに行える小型で軽量であるが生体の動きに近似したものではなく、補綴物製作時には運動経路に充分注意する必要があるQDT Vol.42/2017 April page 0639

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