QDT 2018年1月号
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セラミッククラウンの色の調和 インターナルステインと画像合成試適をもちいた製作法(前) 11年ほど前、当時筆者の勤務していたラボにはPCがなく、シェードテイク写真撮影後は、その写真をストレンジビューワの画面で見て比色を行っていた。時間に余裕があれば自宅でプリントアウトした複数枚の写真をハサミで切り、シェードガイドと天然歯の位置を変えながら比色を行うこともあった。どうにかして細部まで色が調和したクラウンを製作しようと必死に色再現を試みたが、試適のできない状況では複数回盛り直しても確実に合うという予測がたたず難渋していた(図1)。そんな折、とある講演会でPCを使用した德冨博和先生(現ART BOX BOSTON)の合成確認の話を拝聴し、すぐに試した。しかしまだPCがなかった図2a 合成試適を最初に行ったPFAクラウンの症例。図は口腔内で撮影した合成用口腔内写真。図2b 同、クラウン内面にアクリリックレジンを、歯頚部にピンクワックスを盛り、合成用口腔内写真と同一の条件で撮影した合成用写真。図2c 写真をプリントアウトして正中でカットした状態。図2d 当時はできなかったが、cの写真をデータで確認した状態。図2e その後、残りのトランスルーセントを築盛し完成した状態。図2f 口腔内装着後のPFAクラウン。口唇との関係。図2g、h 口腔内装着後のPFAクラウン。gh67QDT Vol.43/2018 January page 0067

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