QDT 2018年2月号
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37チームワーク座談会 今ふたたび、総義歯のチームワークを考える(後)37 本特集に登場の4氏による書籍「下顎総義歯吸着テクニック ザ・プロフェッショナル ─ClassⅠ/Ⅱ/Ⅲの臨床と技工、そしてエステティック─」の目次を以下に示す。詳細については前号、もしくは小社Webサイトをごらんいただきたい。(編集部)Part 1 序論Part 2 すべては、簡単な口腔診査から始まる Intra Oral ExamnationPart 3 総義歯治療成功の鉄則Part 4 臨床実践1 簡単症例・ClassⅠで良好な顎堤と安定した下顎位をもつ症例Part 5 臨床実践2 上下顎難症例・ClassⅡ -division2で上顎フラビーガム&強度の下顎顎堤吸収をもつ症例Part 6 ClassⅡ- division1の義歯製作方法Part 7 顎機能障害をともなった ClassⅢの義歯製作方法図1 書籍「下顎総義歯吸着テクニック ザ・プロフェッショナル ─ClassⅠ/Ⅱ/Ⅲの臨床と技工、そしてエステティック─」(阿部二郎〔監著〕/岩城謙二/須藤哲也/小久保京子〔著〕、クインテッセンス出版)【書籍「下顎総義歯吸着テクニック」について】総義歯の難症例に挑むための心構えとは?●最終的なゴールを共有することが重要阿部:本企画の後半では、以前の書籍「下顎総義歯吸着テクニック」のPart5以降で示した難症例の話題を取り上げていきたいと思います。まず、難症例に取り組むにあたっての心構えについてですが、前編でもお話したとおり、歯科医師が総義歯製作にとって最高の条件と情報を作り上げ、歯科技工士に渡すことがとにかく重要です。歯科医師と歯科技工士のチームワークを決定づける要素は多岐にわたりますが、やはりその基本は歯科医師が歯科医師としての仕事をきちんと行うこと、そしてするべき事とそうでない事を歯科技工士と再確認し、情報提供しながら歯科技工士と同じゴールに向かって進んでいくことにあると思います。 また、難症例になればなるほど難しい理論が必要ですし、高いレベルの臨床技術も必要になります。結果、作業工程も増え、複雑になっていきます。そしてそこには、歯科技工士の製作精度だけでなく、やはり「最終的にどうなるか」という同じゴールが見えていなければなりません。症例ごとに「ここを頑張って」「ここだけは頑張って」という単発的な指示をしていては、患者さんを満足させることはできません。最終的な理想を共有する、軸をつくることがもっとも重要です。QDT Vol.43/2018 February page 0215

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