QDT 2018年2月号
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Feature article #2はじめにセラミッククラウンの色の調和インターナルステインと画像合成試適をもちいた製作法(中)大谷歯科クリニック東京都台東区下谷2‒3‒2‒1F湯浅直人SPEAKER’S ARTICLEBホール10/7(SUN)午後Q‌D‌T第8回 日本国際歯科大会2018 前編では、クラウンの色や質感を調和させるための確認手段として筆者がもちいている画像合成試適について解説した。本法は、補綴装置製作中および完成後の確認作業を円滑かつ正確に行うための補助ツールのようなものであって、直接的に補綴装置の仕上がりを左右するものではない。しかし、前編でも述べたように製作中に常に確認を行うことで、自身の癖に気付いたり、焼成後の結果をその場で評価できることは技術の早期向上に大いに役立つと考える。さらに、分割焼成が前提のインターナルステインテクニックをもちいて製作する場合、合成試適による焼成前の色確認も可能であり、焼成後の修正のリスクを減らすことにもつながる。 青嶋 仁氏(ペルーラAOSHIMA)によって考案されたインターナルステインテクニックは、陶材築盛における難度の高い色表現に革新をもたらした技法であり、山本 眞氏(M.YAMAMOTO CERAMIST'S INC.)の陶材築盛理論と並んで筆者のセラミック修復物製作において欠くことのできない技法である。この技法の美点は、術者再現性の高さにあるが、すべてにおいて万能な技法ではなく、扱いを誤れば良好な結果は望めない。 そこで中編では、インターナルステインテクニックを臨床応用する際に筆者が重要だと考える製作理論の前半部分を解説する。62QDT Vol.43/2018 February page 0240

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